Illustrator(イラレ)で立体文字を作る方法と表現のコツ
Adobe社が提供しているデザインツール「Illustrator(イラレ)」では、表現したいデザインによって文字を立体的に見せることが可能です。文字を立体化する方法はいくつかあり、デザインの方向性によって質感や立体感を調整できます。本記事では、文字に奥行きを付ける基本的な方法から、ぷっくりとした質感を表現する方法まで、実際の操作手順に沿ってご紹介します。作りたいデザインに合わせて機能を使い分けられるよう、それぞれの特徴もあわせて見ていきましょう。
Illustratorで文字を立体化する主な方法
文字に立体感を加える方法は一つではありません。仕上げたい見た目や編集のしやすさによって、使用する機能を選ぶことができます。ここでは代表的な4つの方法を見ていきましょう。
・アピアランス
同じ文字の見た目を少しずつずらして重ねることで、厚みがあるように見せられるのがアピアランスを使った方法です。元の文字を直接加工せず、アピアランス上で立体感を加えられるため、文字を打ち替えたあとも効果を残せます。色やずらす方向を変更しながら、仕上がりを調整できる点も特徴です。
・3D機能
文字に奥行きや立体感を加える3D機能は、文字の厚みや角度、向きなどを調整できるため、正面だけでなく斜め方向から見たような立体表現も可能です。光の当たり方などを調整することで、立体感のある仕上がりになります。奥行きをしっかり表現したいタイトルやロゴなどに使いやすい方法です。
・ブレンドツール
ブレンド機能は、同じ文字を複製して位置をずらし、その間をブレンドして奥行きを作ります。ブレンドオプションの「ステップ数」を調整して文字同士の間を繋げているので、文字を斜め下などへ伸ばしたような立体表現、奥行き部分と文字の表面で色を変えることも可能です。奥行きの長い立体文字やインパクトのあるデザインに使いやすい方法です。
・ドロップシャドウ
ドロップシャドウは、文字の後ろに影を付けることで浮き上がっているように見せるやり方です。影の位置やぼかし、不透明度などを調整でき、他の方法と比べて手軽に立体感を加えやすいという特徴があります。奥行きそのものを作るのではなく、影によって立体的に見せるため、見出しやバナーなどの文字を背景から目立たせたい場合に使いやすい方法です。
アピアランスと3D機能の違い
文字を立体化する方法の中でも、特に使い勝手がいいのがアピアランスと3D機能です。編集のしやすさを重視するならアピアランス、本格的な立体感を表現したいなら3D機能をおすすめします。向いているシチュエーションを以下に挙げますので、適した方法を選びましょう。
アピアランスがおすすめな場合
・編集しながらデザインを調整したい
・シンプルな立体文字を作りたい
・ロゴや見出しなどを手軽に作りたい
・動作を軽く保ちながら作業したい
3D機能がおすすめな場合
・奥行きのあるリアルな立体文字を作りたい
・光や質感まで細かく表現したい
・ポスターやサムネイルなどインパクトのあるデザインを作りたい
・ぷっくり文字や立体ロゴを作りたい
デザイン別の立体文字の作り方
それでは、「奥行きのある立体文字」と「ぷっくりした立体文字」を作る際の手順をご紹介します。
奥行きのある立体文字
まず、アピアランスを使用した作成方法を見ていきましょう。
・アピアランスを使う方法
【01】ベースとなる文字を用意する
まずは立体化したいテキストを作成します。奥行きを分かりやすく見せたい場合は、ある程度太さのあるフォントを選ぶと調整しやすくなります。
【02】文字の見た目を調整できる状態にする
作成した文字を選択したまま、[ウィンドウ]→[アピアランス]からパネルを表示します。
【03】塗りと線を追加する
文字の塗り色を設定します。
【04】線に変形効果を適用する
アピアランスパネルで線を選択した状態で、[効果]→[パスの変形]→[変形]を選択します。
「新規線を追加」で線を追加します。
線の色は奥行き部分の色になるので、少し濃い色にしましょう。
「水平方向」「垂直方向」を少しずつずらし、「コピー」を増やして奥行きを作ります。
(例)
水平方向:1~2px
垂直方向:1~2px
コピー:20~40回
※数値は文字サイズに合わせて調整してください。
【05】編集する
文字をダブルクリックして編集すれば、立体効果はそのまま維持されます。
色や線幅、コピー数はアピアランスパネルからいつでも変更できます。
続いて、3D機能を使用した作成方法を見ていきましょう。
・3D機能を使う方法
【01】立体化する文字を用意する
文字ツールでテキストを作成し、選択ツールで対象の文字を選びます。
【02】3D効果を適用する
文字を選択した状態で、[効果]→[3Dとマテリアル]→[3D(クラシック)]→[押し出しとベベル(クラシック)]へ進みます。
【03】立体の向きを決める
効果を適用したら、[位置]から文字を見る方向を変更します。「真正面」や「アイソメトリック」などを試しながら、デザインに合う角度を探してみましょう。
【04】細かな角度を整える
必要に応じて回転角度を調整し、文字の厚みが自然に見える位置まで仕上げます。
ぷっくりした立体文字
先ほどのやり方を応用し、ぷっくりした立体文字を作ることもできます。
【01】仕上がりのベースを整える
ぷっくりさせたい文字を作成し、あらかじめフォントとカラーを決めておきます。
【02】文字を選択した状態で[効果]→[3Dとマテリアル]→[膨張]へ進みます。
適用すると文字に丸みが加わるため、ここから好みの形になるよう調整していきます。
【03】「3Dとマテリアル」パネルで、オブジェクト・マテリアル・ライトの各設定を調整する
※オブジェクト
・文字の奥行きや膨らみ、回転など立体形状を調整する項目
・文字の見え方や角度を変更し、立体感を設定できる
※マテリアル
・文字の質感を設定する項目
・光沢や金属感、粗さなどを調整し、文字の素材感を表現できる
※ライト
・光の向きや明るさを設定する項目
・影の付き方や明るさを調整し、より自然な立体感を演出できる
【04】すべての設定が完了したらレンダリングを実行
レンダリングを行うと動作が重くなるため、最後にすることをおすすめします。
設定は、アピアランスパネルからいつでも変更できます。動作が重い場合は、「3Dとマテリアル」を一時的に非表示にすると作業しやすくなります。
まとめ
Illustrator(イラレ)で文字を立体的に表現する方法、アピアランスと3D機能の違い、デザイン別の立体文字の作り方の手順についてご紹介しました。立体的な文字を表現する方法は複数ありますが、表現したいデザインや目的に応じて適したものを選ぶことが大切です。また、デザインを入稿する際は、文字化けを防ぐためにテキストデータをアウトライン化する必要があります。そのほかにも入稿前にチェックしておく項目がありますので、詳しくは以下のページをご確認ください。
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