のれんは後から防炎加工できる?加工価格やお手入れ方法を比較

防炎のれん

消防法では場所によって使用する製品の防炎加工が義務付けられています。
のれんが防炎物品として防炎加工が義務付けられる場合、消防法に定められている防炎性能の基準をクリアできるのであれば、自身で加工した物を利用することは問題ないでしょう。
ただし、公益財団法人日本防炎協会では一般的に流通している防炎スプレーでは一定の基準を満たす防炎加工を施すことは難しいといわれています。

スプレーになった商品(防炎スプレー)は防炎協会が効果を認めたものではありません。薬剤自体
は、一定の浸漬条件で処理した試験布について防炎性能試験により防炎性能の確認を行ったものであり、この薬剤が充てんされたスプレーの性能や有効性を確認したり、保証したりしたものではありません。また、防炎処理は、処理条件の設定・管理が重要であり、ご家庭の方がスプレー処理により一定レベル以上の防炎性能を付与することは難しいと考えています。
出典:よくある質問とその答え(防炎薬剤Q2.の回答)(公益財団法人日本防炎協会ホームページ)
https://www.jfra.or.jp/faq/index.html

もし、使用する場所によってのれんが防炎物品に当てはまる場合は、「登録販売者」として防炎加工製品の製造・販売が許可された業者へ依頼しましょう。

もし、防炎加工が義務付けられている場所で使用したいのれんが防炎加工がされていない場合、どうしたらいいのでしょうか。
元々のれんが防炎加工をされていなくても、後から防炎加工を施すことはできます。
ただし、消防法の基準を満たす防炎加工を行うには、消防庁に認可された店舗へ依頼する必要があります。
料金は素材やサイズによって異なり、例えば長さ1m、幅1.8mの綿のれんであれば、約3000円程度から対応している業者などがあります。
消防法の基準を満たしていることを証明する防炎ラベルをつけるためには、追加料金が発生する場合があります。
また、希望すれば防炎加工処理に関する報告書や加工時のチェックリストを渡すサービスを1500円程度で行なっているお店もあります。
※ただし、プリントなど水分を吸わない加工がされている場合には加工ができない場合があります。
※のれんキングでは注文後に防炎加工を施すことはできかねます。

公益財団法人日本防炎協会が設定している防炎性能基準を満たす製品や材料には、防炎性能の証明として「防炎製品ラベル」をつける事ができます。
ただし、防炎製品ラベルは公益財団法人日本防炎協会より交付してもらう必要があり、単体で購入することはできません。
ラベルが必要な場合は、あらかじめ防炎製品ラベルが付されている製品を購入したほうがよいでしょう。

防炎加工の後付けの際には、業者に発送、業者の加工、業者からの納品に時間がかかります。
業者や形状により異なりますが、加工されて手元に帰ってくるまでには3日から1週間ほどかかります。
また、後付けの場合には既にお店で使用しているものを加工するため、お店に合わせたデザインのまま使用する事ができます。
その場合は加工費用だけに抑えられるため、既製品を買うよりも安く済む場合があります。
ただし、特殊な素材の場合には費用が高くなったり、加工自体を断られたりすることもあります。

もともと防炎ラベル付の商品の場合は、業者に在庫があれば1日から3日で納品されます。
また、お店から加工のために送る手間もありません。
しかしながら、加工費用の他に商品自体の価格や場合によってはデザイン費用も含まれるため、割高に感じるかもしれません。

▼「防炎加工済のれんを購入する場合」と「後からのれんを防炎加工する場合」の比較表

弊社で
防炎加工済のれんを購入する場合
防炎加工されていないのれんを
後から業者に防炎加工依頼する場合
金額 13,068円(税込) 約3,200円
注文から到着までの期間 在庫状況により1日から3日 3日~1週間
メリット ・加工の間待つ事がない
・自分から加工してもらうために送る手間がない
・価格が安い
・すでにあるのれんを使用することができる
デメリット ・加工料金に加えてのれん本体の価格やデザイン費がかかる場合がある ・プリント部分など水分を吸わない部分があると加工できない
・素材により料金が変わる
弊社で取り扱っている防炎トロマットについて

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お好み

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生地の価格

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消防法ではショッピングセンター、映画館、病院などの不特定多数の人が訪れる場所に対して防炎加工済製品を使用するように義務付けられています。

(1)消防法(昭和 23 年7月 24 日 法律第 186 号)
(防炎対象物品の防炎性能)
第 8 条の 3 高層建築物若しくは地下街又は劇場、キャバレー、旅館、病院その他の政令で定める防火
対象物において使用する防炎対象物品(どん帳、カーテン、展示用合板その他これらに類する物品
で政令で定めるものをいう。以下同じ。)は、政令で定める基準以上の防炎性能を有するものでな
ければならない。
出典:防炎の知識と実際≪防炎普及用資料≫(p.50)(消防庁ホームページ) https://www.fdma.go.jp/relocation/html/life/yobou_contents/fire_retardant/pdf/bouen_01.pdf

対象になっている施設で使用する場合で使用するものが防炎対象物品に含まれる場合、必ず防炎加工が必要です。具体的には、縦の長さが1m以上ののれんやのぼり、タペストリー、絨毯等が対象とされています。

なお、義務付けられていない施設だからといって防炎加工をしなくていいというわけではありません。
火気を取り扱うお店では防炎加工製品を使用したほうがよいでしょう。
また、地域やイベントによっては防炎加工に関する規定が異なる場合がありますので、それぞれの責任者へご確認ください。

防炎加工されたのれんはウォッシャブル対応であれば洗濯機で洗う事ができます。しかし、対応していない製品を選択した場合には薬剤が落ちてしまい、再加工が必要になる場合がありますのでウォッシャブル対応ではない製品は気を付けてお手入れをする必要があります。汚れをとるときは濡れた柔らかい布で優しく拭くことで防炎加工が取れにくいでしょう。
どうしても取りきれない汚れの場合には、ドライクリーニングへ出して再加工してもらうと良いでしょう。洗濯やクリーニングが可能かどうかは洗濯表示に記載されています。必ず確認するようにしましょう。また、シワをとる場合にはシワと反対側に折り曲げてしばらく放置する方法が一般的です。急いでシワを取らなければいけない場合やシワが取れない場合には、当て布をして150°C以下のアイロンをかけるとシワをとることができます。ただし、霧吹きやスチームアイロンは色移りの原因になりますので、注意が必要です。

お店で防炎加工ののれんが必要になった場合には、必要なスケジュールに合わせて加工済製品を購入するか、既存ののれんの防炎加工を依頼しましょう。防炎加工済製品のお手入れは加工状況に合わせて、加工の取れないように適切な方法を選びましょう。

のれんキングの防炎加工は、印刷前に処理を行うため、既に印刷済みののれんに防炎加工を施すことはできかねます。そのため、防炎加工をご希望の場合はご注文フォームの「防炎加工オプション」を選択してからご注文をお願いいたします。
のれんの防炎加工についてはこちら